砂糖を使わない大人の梅酒を
若狭のお土産に

奇岩、明鏡洞の前に広がる美しい海とビーチ。青い海と緑の松林のコントラストに感動。

 敦賀駅を起点とし、若狭を西へ西へと進んだドライブの旅もいよいよ最終日。美しい海も、いよいよ見納めだ。

 若狭で美しいビーチといえば、国際環境認証「ブルーフラッグ」を、アジアで初めて取得した若狭和田ビーチがあまりにも有名だが、私が一番いいなあと思ったのは、若狭和田ビーチから車で約10分の明鏡洞(めいきょうどう)だ。

 奇岩の前には、穏やかな海とサラサラの白い砂浜が広がっていて、心が安らぐ。なにより、ひっそりとある雰囲気が、旅情を誘う。

旅の締めくくりは「ペンション秋岡屋」で、地元食材を使ったランチ。

 若狭は、こんな美しい海から車で20分も走れば、緑豊かな山にたどりつく。福井県の天然記念物のオオキンレイカをはじめ、希少な植物や薬草が自生する青葉山は、いるだけで心身が浄化されそうな場所だ。

 この気持ちのいい環境でランチを食べられるのが、「ペンション秋岡屋」。宿泊ゲストではなくても、地元の野菜をふんだんに使ったランチを楽しむことができる(夕食は要予約)。

 少しずつ、たくさんの料理が並ぶランチは、あれもこれも食べたい私も大満足。暖炉のあるほっこりとした店内で、若狭の旅最後のおいしい料理を堪能した。

ログ・ペンション秋岡屋
所在地 福井県大飯郡高浜町中山27-16-2
電話番号 0770-72-1007
http://akiokaya.com/

お土産は珍しい甘くない梅酒、「BENICHU38°」。どんな料理にも合う。

 もちろん、お土産も忘れない。

 購入したのは、特産の福井梅、紅映(べにさし)を使った梅酒だ。若狭には多くの種類の梅酒があるが、私は甘いお酒はあまり得意ではない。そんな私の口にもぴたりと合ったのが、「エコファームみかた」の砂糖不使用の梅酒、「BENICHU38°」。

 アルコール度数も、一般的な梅酒は12~14%であるのに対して、こちらは38%と高め。大人の梅酒はドライな飲み口で、どんな料理にも合う。アルコール度数20%、微糖の「BENICHU20°」も、甘さがかなり控えられていて、なかなか好み。こちらは食後酒としてお土産にした。

エコファームみかた
http://benichu.net/

 初めて訪れた若狭。旅をする前は、「ちょっと寂しげな日本海」というイメージも抱いていたけれど、ミルキーブルーの海をみたとたん、その印象もは大きく覆された。季節を変えて、ふたたびあの自然と絶景のなかを旅してみたいと思っている。

芹澤和美 (せりざわ かずみ)
アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオ ノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.journalhouse.co.jp/

Column

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2017.09.26(火)
文・撮影=芹澤和美