ハワイで暮らしはじめて、ナチュラルでオーガニックなものに囲まれて暮らすことの快適さを知ったという吉田茜さんは、流行に敏感なおしゃれ女子である一方で、ばりばりの“働きマン”。彼女が日々の生活の中で見つけた、「おいしい、うれしい、大好き!」には、旅のプランニングに欠かせない「食べる・買う」情報が満載!

 ハワイのレストランシーンで注目のキーワード、「地産地消」をかかげるホテルレストランを紹介しよう。

◆レストラン #02
アズーア レストラン
[ロイヤル ハワイアン ラグジュアリー コレクション リゾート1階]

ココナッツ・グローブから本館を望む。

 ワイキキビーチ沿いでとびきりの異彩を放つ、ピンクの外観。それが「太平洋のピンクパレス」と称される、ロイヤル ハワイアン ラグジュアリー コレクション リゾートだ。

 特別な日の食事にラグジュアリーホテルのレストランを選ぶべき理由は、おいしさへの期待だけではない。ホテルに足を踏み入れた瞬間に包み込まれる、そのホテルだけに流れる空気感こそが魅力なのだ。

 ホテルスタッフのユニフォームや館内のインテリアにさりげなくピンク色が配され、訪れるゲストと迎えるスタッフが行き交うロイヤル ハワイアンのロビーは、どこまでもエレガントで穏やか。まさに「ロイヤル ハワイアン」だけのムードがある。

半オープンエアのテラス席はビーチが目の前! 波の音が心地よく耳に届く。

「日本から母が来たときにまず連れてきたいのが、ここ、アズーアなんです」と吉田さんは言う。アズーアはワイキキビーチが目の前に広がる、ロイヤル ハワイアンのシグニチャー・レストラン。高い天井に揺れるキャンドル、洗練された雰囲気とリゾートならではのゆったりした空気に、思わず母娘の会話が弾みそうだ。

 こちらでいただきたいのは、なんといってもシーフード。アヒ、オパ、オナガなど、海からあがったばかりの新鮮な魚介類を市場でシェフが目利き。素材に合った調理法を見きわめ、美しいひと皿に仕上げていく。

モダンブイヤベース 51ドル。魚介の旨みを存分に堪能できる。

 「モダンブイヤベース」は、コナ産ロブスター、カウアイのシュリンプ、ホタテといったシーフードをアズーア風にアレンジ。ブイヤベースに欠かせないルイユソースとマウイ産オニオンのスービーズソースが、真っ白い皿にまるで絵画のように美しく描かれている。

海の幸シーフードサラダ 29ドル。レストランのコンセプトは「ファーム・トゥ・テーブル(農場からテーブルへ)」。地元産の素材をふんだんに使う。

 サラダを選ぶなら、コナ産ロブスター、海老、ハワイ島産アワビ、ホタテ貝などのシーフードをたっぷり使った「海の幸シーフードサラダ」を。地元のヒラバラファームのベビー・レタスを、タラゴンのクリーミーなドレッシングでいただく贅沢なサラダだ。

ワインはぜひソムリエに相談して。グラスで14ドル~。

 ロイヤル ハワイアンがオープンした1927年当時、ハワイまでのアクセスといえば航路だった。船に5~7日ほど乗ってカリフォルニアから到着したゲストにハワイの風と緑を感じてもらいたいと、敷地内には800本もの椰子の木が植えられていたという。今でも中庭のココナッツ・グローブでは多くの椰子の木が風に揺られ、当時の面影を残しているそうだ。

 海辺の優雅な空間での食事のあとは、ココナッツ・グローブに出て、こんなホテルの歴史話を披露するのもいい。家族の昔話にも華が咲き、母娘のこれまでとこれからをつなぐ、とっておきの時間となるにちがいない。

向かって右側がビーチ。高い天井がなんともエレガント。

Azure Restaurant
(アズーア レストラン)

所在地 The Royal Hawaiian, a Luxury Collection Resort 1F ,2259 Kalakaua Ave., Honolulu
営業時間 17:30~21:00L.O.
http://jp.royal-hawaiian.com/dining/azure.htm
※ロイヤル ハワイアン ラグジュアリー コレクション リゾート内

吉田 茜(よしだ あかね)さん
2010年楽天株式会社に入社し、2016年、楽天トラベル国際営業部ハワイ・ミクロネシア営業グループ マネージャーに。2017年、楽天トラベルハワイ(Rakuten Travel Hawaii,LLC)設立と同時にゼネラルマネージャーに就任し、楽天トラベルにおいて女性最年少役員となる。現在ホノルルに在住。ハワイでオーガニックライフにはまり、生活用品や食材に気を配る生活を続けたところ、長年悩んでいた偏頭痛が軽減。ハワイに遊びに来る友人知人の間では、彼女がおすすめのレストランやお土産をピックアップした「AKANEリスト」が出回っているとかいないとか。