町を離れてサイクリング
風も景色もすべてが美しい

運河に沿った自転車道はまっすぐで開放感たっぷり。

 ブルージュの自転車ツアー専門店「カシムンド・バイク・ツアーズ」のツアーガイド、ヨスさんと一緒に、自転車で向かう目的地はダム。ダムはブルージュの北東約6キロの場所にある町で、ブルージュまで物資が運ばれる拠点として栄えた町だ。

 レイエ川は水深が浅く、大きな船が海から入ってくることができるのはダムまでだった。そこからブルージュまでは、かつての川が運河として整備されて直線化され、重要な物資運搬路として使われていた。ブルージュからダムまでは、そのまっすぐな運河を船で移動することもできるが、今回は自転車を選んだ。

橋を渡るのも自転車で。水が透き通っていてキレイ!

 往路は寄り道しながら。最初に停まったのは風車の前。風車といえばオランダと思うかも知れないが、ベルギーにもかつてはたくさんの風車があったのだとか。ブルージュの町を離れるとすぐに民家がまばらになる。

 途中、羊の群れに出会ったり、牧場の前で自転車を停めて馬や牛の写真を撮ったりしながら、ゆっくりとしたペースでダムへと向かった。

ダムの町の手前で、空から撮った写真とともに説明してくれるヨスさん。この写真を見て、函館の五稜郭を思い出した。

 ダムは交通の要衝だったため、市街地は17世紀前半のスペイン統治時代に築かれた星形の要塞の中にある。

左:ダムの町にある聖母教会。ここで自転車を停めて鐘塔を上る。
右:らせん階段を上ってどんどん上へ。

 ダムの町に着いて、そのまま聖母教会へと向かった。高さ43メートルの鐘塔の上から町を眺めようというのだ。らせん階段に続き、大きな鐘の横の細い階段を上って屋上へ。赤いレンガ屋根のかわいい町並みを一望することができた。

塔の上からは赤レンガ屋根のかわいい街並みが一望できる。
観光案内所の建物も趣がある。となりのカフェでひと休み。

 塔から降りたらカフェでひと休み。ダムは本の町としても知られ、町のあちらこちらに古書店があるのだという。古くて美しい町の古書店巡りは次回に譲って、今回はブルージュに戻ることに。

往路は寄り道しつつゆっくり走ったが、帰路は運河に沿った道をまっすぐ一気に走り抜けた。すれ違った皆さんも楽しそう!

 復路は往路とは違うルートで。寄り道をせずに運河に沿って一気に走り抜けた。爽快感があって往路とは違う楽しさだった。

 ダムからブルージュまでは一気に走ると30分足らず。ダムへのサイクリングツアーは、景色が美しいし、疲れも残らない。プチサイクリング先として人気が高い理由がよく分かった。

Quasimundo Bike Tours
(カシムンド・バイク・ツアーズ)

所在地 Predikherenstraat 28, 8000 Brugge
電話番号 050-330-775
http://www.quasimundo.com/

【取材協力】
ベルギー・フランダース政府観光局

http://www.hollandflanders.jp/

ブルージュ観光局
https://www.visitbruges.be/en

ダム観光局
http://www.visitdamme.be/en

KLMオランダ航空
http://www.klm.co.jp/

たかせ藍沙 (たかせ あいしゃ)
トラベル&スパジャーナリスト。渡航150回超・70カ国超、海外スパ取材250軒超、ダイビング歴800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。著書は『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)、薔薇でキレイになるためのMOOK『LOVE! ROSE』(宝島社)など。楽園写真家・三好和義氏と共著の『死ぬまでに絶対行きたい世界の楽園リゾート』(PHP研究所)は4刷で、台湾・中国にて翻訳出版、第2弾『地球の奇跡、大自然の宝石に逢いに… 青の楽園へ』も中国で出版された。『ファーストクラスで世界一周(仮題)』2017年秋刊行予定。
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