【J】
JAZZ[ジャズ]
聴きながら読みたい
王道から通なセレクトまで
かつてジャズ・バーのオーナーだったこともありジャズに造詣が深く、関連の著作も多い。例えば、ジャズ愛好家であるイラストレーター、和田誠との共著『ポートレイト・イン・ジャズ』は、和田が55人のジャズミュージシャンのポートレートを描き、それに村上がエッセイを付けている。彼らの深い理解と愛情が感じられる1冊だ。
◆「WALTZ FOR DEBBY」 Bill Evans
白人のモダンジャズピアニストとして独自のスタイルを確立させたビル・エヴァンズ。1959年、天才ベーシストのスコット・ラファロとドラマーのポール・モチアンと共にピアノトリオを結成。彼ら3人の傑作アルバムの一つがこちら。
『WALTZ FOR DEBBY』
ユニバーサルミュージック 1,500円
◆「JUMPING WITH SYMPHONY SID」 Stan Getz
天才的なテナーサックス奏者スタン・ゲッツ。村上にとって、この白人のジャズミュージシャンこそがジャズ(“the Jazz”)だという。スタン・ゲッツのアルバムの中で最も愛するのが、ジャズ・クラブ「ストーリーヴィル」のライブ盤。
『Jazz At Storyville』
ワーナーミュージック・ジャパン 1,429円
2017.08.09(水)
文・監修=齋藤隆一(「村上春樹を読み解く会」代表)
撮影=佐藤 亘、釜谷洋史