ロンドンのテムズ河南岸は「サウスバンク」と呼ばれ、博物館や劇場など文化施設が集まるエリア。

 この文化施設群のひとつ「クイーン・エリザベス・ホール」の屋上に、まるで羽を休める小鳥のように、小さな船が載ったのが、昨年12月のこと。この屋上にちんまりと載ったボート、実は2人用の宿泊施設なのです。

 世界の新鋭建築家を使って、英国内にユニークな宿泊施設を企画し運営する「リビング・アーキテクチャー」とコンテンポラリー・アーティストを起用したさまざまなプロジェクトを展開する「アートエンジェル」とのコラボレーションにより実現したのがこの「A Room for London」。

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text&photographs:Kazuyo Yasuda(KRess Europe)