フィレンツェの誇る名門ホテルは
王侯貴族に愛され続けた迎賓館

大規模な改装を行い
最先端のシステムを導入

左：客室はそれぞれインテリアが異なる。こちらはクラシカルで品格溢れるジュニアスイート。
右：風がそよぐテラスには美しい花々が癒やしの空間を演出する。

復活祭が終わるころ、ホテルのダイニングはプールサイドへ。

 近年、ホテルは大規模な改築により、最先端のシステムを導入。オリジナルの空間美を受け継ぎつつ、快適さを増した。客室もさらに居心地のよさを高めている。ゆったりとした大理石のバスルームは何より、旅の疲れを癒やす。

左：花飾りには厚いホスピタリティが表れる。
右：広間「プレイルーム」のソファでも朝食をサービス。

 リゾートとしての魅力も深まった。庭園に広がる温水プールやレストランなど、パブリック施設は充実。スパではサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局のコスメを使ったトリートメントも用意。歴史に磨かれた名門はホスピタリティを極め、古都の至高を伝えてくれる。

左：レストランではアレッサンドロ・リベラトーレ総料理長が手がける新トスカーナ料理が供される。「郷土の伝統と食材を取り入れ、ホテルのダイニングらしく、けれん味のない料理に仕上げています」と総料理長。おすすめは隠し味の醬油が冴えるファッソーネ牛のタルタル(36ユーロ)。
右：トスカーナの美味が揃う朝食のビュッフェはスプマンテとともに。

撮影＝小野祐次
取材・文＝上保雅美
コーディネイト＝大平美智子