コーヒー好きのきっかけになる
飲みやすい一杯

女性にオススメしたいフレーバーは「エチオピア」。フルーティな味わいの中にフレッシュな酸味が感じられ、飲みやすいと好評だ。

 季節限定を含め、約10種類の豆をラインアップしているPRETTY THINGSでは、品種ごとに相性の良い焼き方で自家焙煎した、フレッシュで飲み心地が爽やかなコーヒーが味わえる。

「ここで飲んだ1杯がきっかけで、それまで苦手だったコーヒーが好きになったと言ってくれる女性も多いです。例えば、音楽でも、興味を持った入口で良い曲やアーティストに出会えると、そこからさらに世界観が広がりますよね。それと同じで、コーヒーも自分のガイドになるようなお店が見つかると、味わいがもっと楽しめるようになると思います」

 日々、仕事でさまざまな土地を訪れている山本さんだが、東京に戻り、PRETTY THINGSでコーヒーを飲むと「帰ってきたな」とホッとするそうだ。

「体が覚えているというか、自分にとって、約束の味がするんです。いつもの場所で、いつもの味。そういう、心の拠り所となる存在があるって、何だか良いものですね」

店内の一室には焙煎機が。新しい品種の豆を仕入れるたびに、その味わいを最大限に引き出す焼き方を、山本さん自ら試作を繰り返しながら決めているという。

自分だけの特別な
コーヒータイムを楽しもう

 コーヒーは、音楽や本、空間など、いろいろなものと親和性が高いと捉えている山本さん。お気に入りのレコードを聴きながら、ゆったりとコーヒーを味わうひとときが至福なのだという。

大のレコード好きだという山本さん。そのコレクションは7000~8000枚に及ぶというから驚きだ。

「コーヒーは黙って飲んでいてもあまり面白くないので、店員さんとおしゃべりをしたり、音楽を聴いたり、何かと組み合わせることで、より味わい深く感じられると思います」

 時には、山本さん自身がDJを務め、店内の雰囲気作りを行うことも。

「若い女性が多いなとか、落ち着いた年配の男性がいるなとか、その時間に店内に座っているお客さんの顔ぶれに合わせて、BGMを変えてみるんです。そうすると、コーヒーと音楽と空間がぴったりとマッチする。その瞬間に、お客さん一人一人にとって特別な時間が生まれると思います。そうした居心地の良い雰囲気の中で、コーヒーをより美味しく感じていただけると嬉しいですね」

美味しいコーヒーと、リラックスできる音楽。そうした居心地の良い空間は、やがてその人の居場所へと繋がる。

 まるで自分の居場所のような、心落ち着くコーヒーショップ。そうした、とっておきの空間で過ごす味わい深い時間こそが、「PRETTY THINGS(愛しいものたち)」と呼ぶにふさわしい宝物となるはずだ。

山本宇一さん
1963年東京生まれ。空間プロデューサー、カフェオーナー。21世紀の新しい食堂を作ることをテーマに、駒沢に「BOWERY KITCHEN」(1997年)をオープン。その後、表参道に「LOTUS」(2000年)、「montoak」(2001年)といった人気店を誕生させ、カフェブームの立役者と言われる存在に。以後、国内外の有名店をプロデュースし続けている。2017年の夏頃には、表参道に「PRETTY THINGS」の新たな店舗がオープン予定。

PRETTY THINGS
所在地 東京都世田谷区駒沢5-19-10
https://www.instagram.com/prettythingscoffee/
※コーヒーと音楽が好きな、明るい女性スタッフを募集中(2017年4月現在。詳細は下記ウェブページにて)
http://www.heads-west.com/recruit/index.html

2017.04.26(水)
文=中山理佐
撮影=佐藤 亘