名店ひしめきあうニュータウン

 チキンタウンから歩いて8分。こちらもイポー名物が、塩で蒸し焼きにした丸鶏。「ソルトチキン」とよびます。

テイクアウト専門店「福禄寿」。ホテルに持ち帰り、ビールと合わせれば最高!

 ソルトチキンといっても、塩味はほんの少し。この名前は、特殊な調理法に由来しています。

 5ミリ角ほどのダイス状の塩をガスの火で熱し、その上にクッキングシートでくるんだ丸鶏をのせ、ふたをして約1時間。鶏の旨みを一滴も逃さない究極の蒸し焼きで、滋味深く仕上げるのです。クッキングシートを開けると、ふわっと広がる漢方の香り。味つけは塩のみ、という潔さ。鶏1羽単位の販売ですが、気がつけばペロッと完食できちゃううまさです。

 先ほどのチキンタウンにもどって、今度はおやつ。

 毎朝手作りするフレッシュな豆乳を使った「豆腐花(トウフファ)」。甘いシロップをかけたスイーツです。

「Funny Mountain(ファニー・マウンテン)」。豆腐花(左)のなめらか食感に身も心もとろける。豆乳の味が濃いので、砂糖の甘みとのバランスがとてもいい。

 行列のできる焼き菓子店の「カヤパフ」。サクサクのパイ生地のなかに、ココナッツミルクで作る「カヤジャム」がたっぷり。

「新栄香(シン・エン・ヘン)」にて。焼きあがったそばからどんどん売れていくので、いつ行っても焼きたてが食べられる。

2017.04.07(金)
文・撮影=古川 音(マレーシアごはんの会)