幻想的な土ボタルツアーとは?

サーファーズ・パラダイスに次ぐ観光地のブロードビーチ。ツーリスト向けというより、ローカルが暮らしやすそうな雰囲気。

 ゴールドコースト第2の観光エリア「ブロードビーチ」周辺からは、車の交通量が俄然増えてきます。徐々にビルも見上げる高さになり、もうすぐ目的地です。

展望台「スカイポイント」から見下ろした、夕映えのサーファーズ・パラダイス。

 サーファーズ・パラダイスはビーチの近くまで高層ビルが迫っています。32階建てや39階建てはレギュラーサイズで、69階建てや77階建てになると「おっ!」と目を引き、最高峰は80階建て! 思わず口をぽかんと開けて見上げてしまう、壮観な眺めです。

高層階からゴールドコーストの海岸線を一望してみたい!

 “ビーチ”というと、ヤシの木よりも高いモノは視界に入ってこない南の島を思い浮かべがちですが、両極ともいえるイメージの違い。やはりビーチの数だけ、個性があります。

“シティビーチ”の王道、サーファーズ・パラダイス。

 鳴き砂のビーチに出てみると、サーファーやサーフスクールの生徒たち、波遊びをする子供、ひたすら波打ち際を散歩する人たち、それぞれが思い思いの過ごし方をしています。冬に入りかけの頃だったので、本来の賑わいではなく、ライフセーバーも見かけなかったのが心残り!?

 アトラクションの多いゴールドコーストの中で、興味を惹いたのは土ボタルツアー。夕方に出発し、夜の森を歩きながら、岩の窪みなどで土ボタルが発する幻想的な光を見るのです。

 点滅はせずに、青白いLEDのような光が岩壁に張り付き、壁自体が不思議な生命体のよう。ただ、ホタルといっても、実はアラクノカンパ・フラバというハエの幼虫がお尻の先を光らせて虫を捕食するのだとか。

名が体を表した、サーファーズ・パラダイス。名前は大切です。

 ハエの幼虫ながら、ツアーを作る上でイメージアップのために“土ボタル”と命名したのは、実は日本人ガイドなのだという話。やっぱり、ネーミングは大切ですね。

ゴールドコースト
●アクセス ゴールドコースト国際空港から車で約35分
●おすすめステイ先 ペッパーズ・ソウル・サーファーズ・パラダイス
http://www.peppers.com.au/soul-surfers-paradise/

【取材協力】
エクスペディア

https://www.expedia.co.jp/

古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/4世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2017.02.25(土)
文・撮影=古関千恵子