この地きっての有名人は“鳩おじさん”

似顔絵ならぬ、似顔像を作成中。いろんなタイプのエンターテイナーが桟橋上にはいます。

 桟橋の上では、いろんな人物ウォッチングが楽しめます。

 頭や肩に鳩を満載させた通称“鳩おじさん”、ギターの弾き語りをするシンガー、占い師や米粒に名前を書く人、キャンバスに向かう似顔絵師に、ヒップホップのダンサー、釣り糸を下げている地元の子供たち……。観光客の賑わいも加わって、お祭り気分です。

左:ガイドブックにも紹介されている鳩おじさん。遠巻きに観光客が写メしています。
右:中高年のみならず、若者にも撮影スポットとなっているルート66の終点。

 また、この桟橋は「ルート66」の西の終点でもあります。1926年に開通した、東のシカゴから大陸を横断する全長3755キロの旧国道で、映画や音楽に取り上げられ、往年のアメリカの象徴的存在。廃線となった今も、懐かしさをもって、ポップカルチャーのモチーフに描かれています。

1916年建造の木造のメリーゴーラウンド。44頭の馬はすべて手彫りだそう。懐かしさ、たっぷり。

 そして桟橋の入口には、米国国家歴史登録財である1916年建造の屋内型メリーゴーラウンド「サンタモニカ・カルーセル」が。

 館内はポップコーンの甘い香りと、キラキラと光る電飾、アコーディオンとオルガンの心浮かれる音楽の中、馬の乗り物が回転しています。昔ながらのメリーゴーラウンドに、一組のパパと娘が何度も繰り返し乗っているのが印象的でした。

週末にはコンサートや大道芸など、大賑わいのサンタモニカピア。

 1909年に建造された長さ487メートルの木造のサンタモニカピアには、20世紀初頭の古き良きアメリカへの憧れが満載されています。

サンタモニカ
●アクセス ロサンゼルス国際空港から車で約35分。ロサンゼルスのダウンタウンから公共のビッグブルーバス10番で約45分、またはメトロラピッド720番、704番などを利用
●おすすめステイ先 ジョージアン・ホテル
http://www.georgianhotel.com/

古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/4世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2017.02.18(土)
文・撮影=古関千恵子