Magnificent View #1175
ダウニング街10番地(イギリス)

(C)Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 イギリスで最も有名な住所といえば、ここだろう。首相官邸として使われている、ロンドンのウエストミンスター地区のダウニング街10番地だ。現地では、「ナンバー10」と呼ばれている。

 一帯が開発されたのは、1682年、貴族院議員のジョージ・ダウニングが周辺の土地を購入してからのこと。それから50年後、イギリス国王ジョージ2世が初代首相のロバート・ウォルポール卿にダウニング街10番地の土地を与えたのが、首相官邸としての始まりだ。

 アメリカの大統領が暮らすホワイトハウスと比較すると、外見は街中の一般住宅のようにも見え、ずいぶんと慎ましやか。さぞかし内部は豪華絢爛なのかと思いきや、質素な造りなのだそう。

 この首相官邸でたびたび話題になるのが、ネズミ捕獲長として正式に雇用されている猫。キャメロン前首相に任命されたオス猫のラリーは、雇い主が退陣後もここにとどまり、テリーザ・メイ首相の下で任務を遂行している。

 

Column

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2016.12.18(日)
文=芹澤和美