マカオで味わいたい本格ポルトガル料理とワイン
マカオで食べたいポルトガル料理。タックスフリーのポルトガルワインとともに味わって！
長い歴史のなかでポルトガルがマカオに残したものは、建物だけではない。ポルトガル料理は、この街が中国に返還された後も変わらず、マカオの郷土料理であり続けている。
ポルトガルの代表的な食材といえば、「バカリャウ」と呼ばれる塩漬けの干しダラ。バカリャウ料理は、ポルトガルでは365日分のレシピがあると言われるほどの国民食だ。
コロッケの「パスティス・デ・バカリャウ」や、ジャガイモやタマネギなどと卵とじにした「バカリャウ・ア・ブラス」、グラタンの「バカリャウ・コン・ナタス」など、さまざまな料理がある。
左：マカオビールもポルトガルビールも合う「パスティス・デ・バカリャウ」。右：クリーミーな「バカリャウ・コン・ナタス」。
とにかく代表的なポルトガル料理はぜんぶおさえたい！ という人は、迷わずブッフェへ。食べ放題というと、なんとなく味気ない気がしてしまうけれど、マカオにはクオリティーの高いブッフェ式のレストランがあるのだ。
一人旅でも、少人数でも、好きなだけポルトガル料理を味わうならブッフェ式のレストラン、「トロンバ・リージャ」へ。
観光スポットとしても有名なマカオタワーの1階にある「トロンバ・リージャ」は、ポルトガルに本店を置くレストラン。ブッフェ形式で、前菜からメイン、スイーツまで、本格的なポルトガル料理が用意されている。仲間とシェアできない一人旅や少人数の旅でも、好きなものを好きなだけ選べるから、満足度は高い。
「トロンバ・リージャ」のディナーは298～350パタカ(約4,250～4,990円)。金曜と土曜は選りすぐりのポルトガルワインがプラス110パタカ(約1,570円)で飲み放題に。
味だけでなく、ポルトガルらしさ、マカオらしさを楽しむのなら、庶民的な街中レストランへ。
Tromba Rija(トロンバ・リージャ)
所在地 澳門旅遊塔會展娯楽中心1F
電話番号 02896-2878
https://www.macautower.com.mo/dining-experience/tromba-rija/
ポルトガル人協会が運営する「ルジタノシュ」は、ローカルに愛される店。場所はポルトガル領事館の目の前。ポルトガルの家庭料理を食べ、ワインやビールを1杯楽しんで、食後にコーヒーを飲んでも60パタカ(約860円)ほどとリーズナブルだし、一人でも利用しやすい。
左： 1928年に建てられたレトロな洋風建築がポルトガルらしい「ルジタノシュ」は1ランチのみの営業。右：シュリンプベストリーはサクサクの歯ざわり。
ポルトガル料理と似ている郷土料理が、マカオ料理。大航海時代の15～16世紀、ポルトガルの船が、アフリカやインド、マレーシアなど寄港地の調味料をマカオに持ち込み、広東の食文化と融合して生まれた料理だ。
定番は、チキンをスパイスやココナッツミルクで味付けし、グリルした「アフリカンチキン」、甘辛く炒めた豚挽き肉をご飯にのせた「ミンチィ」、新鮮なカニをカレーで煮込んだり炒めたりする「カリーハイ」など。
「アフリカンチキン」(左)の味付けや調理法は店によってさまざま。食べ比べも面白い。「ミンチィ」(右)は豚肉を甘辛く炒めた料理。どちらも、微発泡のポルトガルワイン、ビーニョベルデがぴったり。
Lvsitanvs(ルジタノシュ)
所在地 水坑尾伯多禄局長街28号1F
電話番号 02872-6828
http://casadeportugal.org/lusi.php
2016.12.07(水)
文・撮影＝芹澤和美
