鍾乳洞の巨大な空間に思わず息を呑む

照明がつくと白く輝く鍾乳洞は、鐘楼だったり、天使の像だったりと、いろんな形に見えてくる。ベビーカーや車椅子でも見学できるようスロープが整備されている。

 ロコ・ロープス!で全身の筋肉を使っての冒険の後は、今度は大自然の造形美を見に大洞窟探検へ。全米で唯一、米国森林局が管理をしている洞窟であるブランチャード・スプリングス洞窟を訪れる。

 この洞窟は、1963年にヘイル・ブライアントとヒュー・シェルという2人の青年によって発見された。50年代から60年代にかけては冷戦時代で、有事の際のシェルターを探すという目的でこうした洞窟探索が盛んだったという社会的背景があったそう。しかし、その規模の大きさから一般に公開されるまでに10年の歳月がかかったという。

戦艦そのものといった形の鍾乳洞。目を凝らすと左の方には『スター・ウォーズ』のミレニアム・ファルコンの姿も。

 洞窟内の最初の息を呑むような鍾乳洞の大空間は、その名もカセドラル・ルームといい、クリスマスの時期にはコンサートをここで開くそう。クリスタルが輝く、ひんやりした洞窟内でのクリスマスキャロルは、どれだけ荘厳なのだろう。

Blanchard Springs Caverns
(ブランチャード・スプリングス洞窟)

所在地 NF 54 Forest Rd 1110-A, Fifty-Six, AR 72533
電話番号 870-757-2211
http://www.blanchardsprings.org/

「ガストンズ・ホワイトリバー・リゾート」内のレストランで。ホワイト川で穫れたトラウトのグリルはとてもジューシー。釣った魚の調理もしてくれる。

 地底の鍾乳洞探検を終えて、アーカンソー州での最後のアウトドア体験は、ホワイト川でのトラウト釣りに挑戦すべく、川のほとりに立つ「ガストンズ・ホワイトリバー・リゾート」に泊まる。400エーカーの敷地に79のコテージが立つ58年の歴史のあるリゾートだ。

リゾートに船着き場があって、そこから釣りのボートが出て行く。
4種類のトラウトがいるというホワイト川。今日はなかなか魚がかかってこない。

 翌朝、川に出た。残念ながら釣果は得られなかったが、竿を垂らしてみんなのんびりと釣りを楽しんでいる。

Gaston's White River Resort
(ガストンズ・ホワイトリバー・リゾート)

所在地 1777 River Rd, Lakeview, AR 72642
電話番号 870-431-5202
http://www.gastons.com/

 リゾートを後にして、ミシシッピ川にかかる長い橋を渡ると、アーカンソー州からケンタッキー州へ入る。

ミシシッピ川に沈む夕陽を見ながら、ケンタッキー州へ。

2016.11.29(火)
文・撮影=小野アムスデン道子