夜景撮影に失敗しないためのコツ その3
「光跡と光芒を巧みに写し取る」

シャッター速度による光跡の違い。作例/左:15秒 右:1/2秒

 ここでの作例のみシンガポールで写したものではない。お許しを!

 光跡とは簡単に言うと光の線である。例えば車が走る通りを遅いシャッター速度で撮影すると、車のヘッドランプが線を引いたように写る。これが光跡である。

 光芒は光の帯である。夜景でいうなら、例えば街角のイルミネーションの光を撮ると光の帯が写る。これが光芒で、昼間も太陽を撮影すると写る。子供の頃、写生大会で太陽を絵に描く時に、丸く描いた太陽本体の周りにあしらった線である。

F値による光芒の違い。作例/左:F8 右:F32

 光跡は遅いシャッター速度にすればするほど長い光跡となり、光芒は絞り値(F値)の数値を大きい数字にすればするほど、シャープな光芒となる。

2016.11.27(日)
文・撮影=山口規子