チューリヒでみつけた“とっておき”の場所

チューリヒでみつけた“とっておき”の場所

チューリヒで出会う珠玉の手工芸
アンティークの小さな名店2選

 中世の風情を残す旧市街をはじめ、見どころ豊富なチューリヒ。スイスの流行発信地であり、国際金融センターとしての顔をもちながらも、チューリヒ湖畔にはのんびりとしたリゾート地のような空気が流れている。そんな多彩な魅力に恵まれた街だからこそお買い物からグルメまで、旅をいっそう充実したものにしてくれる楽しみが盛りだくさん!

» 第2回 チューリヒのおしゃれダイニング
» 第3回 栄華を極めた伝説のホテルがリオープン

失われつつある美しきスイスがここに

リマト川に沿って広がっている中世からの美しい街並み。

 ザンクト・ガレンの刺繍やレースをはじめ、古くから世界のコレクターたちを魅了してきたスイスの手工芸。チューリヒでは、その珠玉に今も出会うことができる。

 旧市街の重厚な建物のなかに小さなお店を構える「シュピッツェンハウス」は、1920年創業のアンティーク刺繍とレースの専門店。「こんなものが見たい」と好みを伝えると、次から次へと優美な品々を出してきてくれ、なかにはミュージアム級の名品も……。

「シュピッツェンハウス」は、ザンクト・ガレンやアッペンツェルなどで作られてきた、ハンドメイドの刺繍やレースを実際に手に取れる貴重なお店。

 店主のジャコモさんによれば、こうした作品を作れる職人はもういなくなってしまっただけでなく、扱っているお店も非常に少なくなっているのだとか。

「このお店も、恐らく私たちの代でおしまい。もし店を畳むことがあったら、ここにある作品は博物館に寄贈しようかなと思っています」

 今まさに失われようとしている古きよき美しいスイス。それを手にする貴重なチャンスが、この街にはまだわずかに残っているのだ。

<次のページ> 1920年創業、アンティーク刺繍とレースの専門店

2016.11.14(月)

Photo=Taisuke Yoshida
Edit & Text=Shojiro Yano
Special Thanks=Mieko Tscherter

※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

CREA Traveller 2016年秋号

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