住宅街のすぐ近くでホエールウォッチング

水面から背中を覗かせているクジラ。

 一年中開催されているホエールウォッチングツアーの船に乗り込み、海岸線の豪邸を遠くに眺めながら外洋へ出ると、2分も経たずに、うねりの合間からイルカの背びれが出没。さらにザトウクジラも登場し、船のすぐ横でブロー(潮吹き)。

 ボートが外洋にいる間中、あっちにイルカだ! こっちにはクジラだ! と、船上はちょっとしたパニック状態です。陸から少し離れただけで、憧れのイルカやクジラに会えることに、改めて驚かされます。

ライフガードがビーチの安全をキープ。
サーフィンのみならず、ビーチバレーなどに興じる人たちも。

 カリフォルニアにおいて、サーファーの聖地といえば、やっぱりハンティントンビーチ。沖に向かってまっすぐ伸びた木製の桟橋は、いく度となくサーフィン雑誌の表紙を飾り、記憶に残っているせいか、それを前にすると、テンションも俄然アップします。これは世界的な名画の実物を見た時と、気持ち的に似ているかもしれません。

サンセットを迎えたハンティントンビーチ。「これ、これ!」と言いたくなるお馴染みの風景。

 とりわけハンティントンビーチのサンセット時。茜色に染まった海と桟橋のシルエット、沖のラインナップで波待ちしている数人のサーファーと、サーフボードを抱えて砂浜を歩く、心地よく疲れたようなサーファーの背中。

 そんな光景を目の当たりにすると、「そう、これ、これ!」と、繰り返し見て展開を覚えている映画のクライマックスシーンを迎えた時のように、わかっているけど、嬉しくなってしまいます。

2016.11.06(日)
文・撮影=古関千恵子