紅葉を美しく撮影するコツ その3
「葉脈が美しい葉っぱは逆光で接写」

葉脈を画面の真ん中にどんと持ってくる日の丸構図で。(レンズ マクロ60mm | F2.8 | 60mm | F5.6 | 1/500秒 | ISO100 | WB晴天)

 葉っぱには葉脈というものがある。その緻密な造形美を知ってしまったら、逆光で撮影するしかなくなる。

 平林寺の門をくぐると、いろいろな種類のもみじの紅葉に驚くだろう。そこで興奮してシャッターを押す前に、一番綺麗に紅葉している木を選ぼう。それぞれの木には紅葉の旬というものがあるのだ。そしてその木を見つけたら一周して逆光の位置を見つけ、構図を決める。

背景の暗さを利用して、被写体を浮き立たせる。(レンズ 24-70mm | F2.8 | 48mm | F5 | 1/500秒 | ISO100 | WB晴天)

 ここで気になるのが露出である。一般的に「逆光→真っ暗で画像が見えない→やっぱり難しい」という説があるが、簡単な逆光攻略法をひとつ教えよう。

 撮影モードを「絞り優先オート」(例えばNikonでは「Aモード」、Canonでは「Avモード」などカメラメーカーによって呼び方とマークが違う)に設定し、露出補正(±のボタン)で+方向に補正して画像を明るくしていく方法である。もちろんストロボを使って日中シンクロ撮影するのもありだが、葉脈を大事にするなら露出補正を使おう。

同じく背景の暗さを利用して、明暗のコントラストを楽しむ。(レンズ マクロ60mm | F2.8 | 60mm | F5.6 | 1/500秒 | ISO100 | WB晴天)

2016.10.27(木)
文・撮影=山口規子