僕の定番中の定番のステーキハウス

 「ステーキ」というといつも「今回はどこへ行こうか?」とみなさまも迷われると思いますが、「RUTH'S CHRIS」「Wolfgang's」「Morton's」「BLT」と、ハワイは押しも押されぬ大人気ステーキハウスの宝庫……。

 ただ、僕にとっては、まだ金銭的にも苦しい若き頃(現在も苦しいですが。笑)に意を決して初めて訪れて以来、ハワイ産の香木「キアヴェ」の炭で豪快に焼きあげるお肉はもちろんのこと、その重厚でクラシカルなインテリアと、チップを無理してでもはずみたくなるほどの失礼のない、心地よいサービスの虜になってしまった、もうみなさまもよくご存知の老舗中の老舗「Hy's」がなんてったって定番中の定番。

重厚でクラシカルなインテリアの老舗「Hy's」。

 イギリスの古いお屋敷や図書館を彷彿させる、その現実逃避した空間に身を置くたびに、大袈裟かもしれませんが「またココに帰ってこれた幸せ」を神に感謝せざるを得ません。

 まず、最初にサーブされる名物「チーズパン」でありますが、あまりに美味しいのでつい食べすぎてしまいがちなところをグッと我慢しないと、後が大変な事になりますので要注意!!

 ただ、この前訪問した時に感じたんですが、以前よりだいぶチーズのボリューム感が薄くなっている気がするのは僕だけでしょうか? もしかしたら、日本人経営になったもんだから、肉をたくさん食べさせるためにパンでお腹いっぱいにされては困ると、少々チープな方針に変えたのかもしれません(涙)。

「チーズパン」と「シーザーサラダ」。

 これまた名物の「シーザーサラダ」は、2人前以上のオーダーだと目の前で一から調合してくれますが、1人前だと調理場で作ったものが出てきます。となると少々味気ない気がしますが、やはりこれだけで満腹になってしまうので、大勢で行かない限り、2~3人であれば1人前で十分かと思われます。

「オイスターロックフェラー」と「オニオングラタンスープ」。

 「オイスターロックフェラー」や「オニオングラタンスープ」……と魅力的なメニューもたまりませんが、とにかく後のことを考えてシェアでいきましょう!!

 さぁ、ようやくメインのお肉であります。

 僕的にこの店で昔から好きなのは、実は「Tボーン」ではなく 真っ黒なソースが決め手の「ペッパーコーンステーキ」!!

真っ黒なソースが決め手の「ペッパーコーンステーキ」と「ニューヨークストリップ」。

 胡椒がメチャ効いているじっくり煮込んだ赤ワインソースのようなこのソースが美味しくて美味しくて……そのままライスにぶっかけて食べたいくらいなんであります。

 あとは逆に超シンプルな「ニューヨークストリップ」もオススメ!!

付け合わせには 「フレッシュスピナッチ」や「ガーリックフライドライス」を。

 「フレッシュスピナッチ」や「ガーリックフライドライス」を付け合わせでプラスすれば、なお完璧!! もちろん「ホワイトライス」もいいですが(笑)。

 しかし今回は、メニューには載っていない「トマホーク」がたまたま裏メニューで存在する日に遭遇してしまい、ついに「Hy's」でも念願のオーダーをすることに成功!!

メニューには載っていない「トマホーク」。

 いやいや、骨の威圧感がこれまた半端ないわけです。

 しかし肉自体は「STRIPSTEAK」まで大きくはないんですが、ハングリーなふたりでいただくには丁度よいぐらいのボリューム感だし 火の入り方も完璧でまさに激ウマ!!

まさに本場本物のアメリカンステーキの底力。

 じっくりと赤身肉本来の味を実感するとともに、ふつふつと身体の奥底からパワーが溢れ出てくる気がして、いやぁ~ココの「トマホーク」、マジで元気になります!!

 これこそまさに本場本物のアメリカンステーキの底力と言えるんではないでしょうか?

 やっぱり僕はオーソドックスなのが好きなのかなぁ……いくつ歳を重ねてもいつまでも“Hy's FOREVER”であります。

Hy's Steak House
https://hyswaikiki.com/

2016.10.27(木)
文・撮影=小川カズ