【秋の食材】ほうれん草

 「ほうれん草」は、西アジア原産で世界各地に伝播し、アジアで東洋種が、ヨーロッパでは西洋種が生まれました。現在の日本で栽培しているのは東洋種と西洋種が交配されたものが多いようです。

 マクロビ的には、含まれるシュウ酸(体内でカルシウムと結びついて結石の原因となる)が、体内のナトリウムを消し陰性に傾けるという考えから、他の青菜に比べ積極的に摂ることをすすめてはいません。

 そのため、食べる際には必ず湯がいてシュウ酸を減らして調理します。また湯がいた後で水にさらすことにより、さらにシュウ酸を減らすことができますが、そうすることで他の栄養素も流れやすくなるため、長い時間水にさらすことは避けましょう。

 何と言っても、緑黄色野菜の中でも栄養価は抜群で、鉄、マグネシウム、マンガン、亜鉛などのミネラル類を豊富に含むほか、鉄の吸収を助けるビタミンC、造血作用のあるビタミンB6と葉酸を含んでいるため、特に貧血症の方には頼れる存在。

 「ポパイ」のパワーの源で知られる栄養満点のほうれん草、調理法を工夫して日々の食事に取り入れてみてくださいね。

◆「ほうれん草」のマクロビレシピ

ほうれん草のブルスケッタ

 ほうれん草とキノコを使って、ガーリック風味のオイルマリネを作り、ブルスケッタに仕上げるマクロビレシピを紹介します。加熱用と仕上げ用の油を使い分けるのがポイント。

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ほうれん草の信田巻

 おもてなしにも喜ばれる「ほうれん草の信田巻」。ほうれん草以外にも小松菜や水菜などお好みの青菜で代用できます。

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2016.10.16(日)
文=中村恭子
撮影=秋元良平