進化を続ける“敏感肌”コスメの最前線

 丈夫な肌が年齢とともに敏感になる! “老化敏感肌”に逆転勝利を!

 地味ながら、今めざましい進化を遂げているのが、じつは“敏感肌”コスメ。しかも今までの“ハレものに触れるような”腰の引けたケアではない。“本気のアンチエイジング”をやってのける攻めの敏感ケアという、新しいジャンルを築きつつあるのだ。

 その象徴的な存在が、資生堂が育ててきた敏感肌用ブランド、dプログラムのエイジングケアライン。それもまったく新しい敏感肌事情“年齢敏感肌”が急増していることに着目して、その原因まで突き止めての発表となった。

 ともかく今、敏感肌が大人世代に増えている。今や7割の肌が敏感傾向を感じているというが、そこまで増えたのも、要は老化敏感が増えているせいと。

年齢敏感肌に対応したエイジングケアラインから代表的な3品。

a 低刺激でありながらハリ保湿&美白機能を兼ね備えた、濃密クリーム状美容液。
資生堂dプログラム パワーバイタルソリューション 25g ¥6300/資生堂インターナショナル (医薬部外品)

b 乾燥によるハリのなさが気になる肌のバリア機能を整えるクリーム。ローション後はこのクリームもしくはエマルジョンを使用。
資生堂dプログラム バイタルアクト クリーム 25g¥4725/資生堂インターナショナル (医薬部外品)

c ローションは感触別に2タイプ。Iはみずみずしいしっとり感触、IIはこくのあるしっとり感触。
資生堂dプログラム バイタルアクト ローションII 125ml ¥4725/資生堂インターナショナル (医薬部外品)

 年齢敏感肌……そう聞いて、それって私のことじゃないと思った。私の肌は20代30代、何をどう塗っても、どう扱っても“ゆらぎ”ひとつない、憎たらしいほど丈夫な肌だったのに、40代半ばになって急にアトピー肌になった。お風呂あがりに少し乾くと、肌が赤くハレ、今まで使っていた化粧品でアレルギーが起こったりするようになった。

 一体どういうこと? と自分にも説明がつかなかったが、“体質が変わった”というよりは、これって“老化現象”? と気づいたのだ。たぶん、肌のバリア機能そのものが低下して、本来が刺激ともならないものを刺激と感じ、単なる乾きが大きなダメージになってしまう、そういう肌状態になってしまったのだろう。

 当然、“自分はアトピーだ”という自覚とともに肌バリアを育てていくようなお手入れをしてきたが、まだ根本的な解決には至っていない。だからしばしば肌がバランスを崩す。

 そんな自分の肌を、深く納得させたのが、dプログラムの新しい発見だった。“肌のバリア機能を高める酵素の存在”、これが、歳とともに減少してしまうから肌は弱くなる。

 なるほど、だから自分の肌も突然アトピーになったのだと。その名も酵素BH。要は私の肌もこの酵素が決定的に足りなくなっているのだ。

一生懸命肌を潤しても、一生懸命バリアを補うお手入れしても、いっこうに肌が安定しなかったのも、まずはその酵素を増やさないといけないからなのだ。

 dプログラムは他でもないこの酵素を増やすという、まったく新しいスタイルをつくりあげた。ただいたわるだけじゃない、年齢敏感肌をきちんと直していくのを絶対のテーマとしたのだ。

 だいたいが、バリアが強くなるということは、すなわち見た目の肌が若くなるということ。老化による年齢敏感を治してみれば、見た目の若さでも大逆転……そういうことが起こりうるのも想定した、まったく新しい敏感肌コスメなのである。だから健康肌の人が一般コスメからこれに切りかえても、スジは通る。

 どんな肌だって、年齢とともに、大なり小なりバリアがすり減ってくるのだから。敏感肌はむしろこれからの問題なのだとしても。

リカちゃん 肌スランプコール
  現在、dプログラムでは「リカちゃん 肌スランプコール」を実施中。
  Webサイトにアクセスすると1回3分間、テレビ電話のような双方向コミュニケーションで、肌タイプ別にリカちゃんから美肌アドバイスなどを受けられる
URL d-licca.jp

齋藤薫 Kaoru Saito
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイストに。女性誌において多数のエッセイ連載を持つほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『人を幸せにする美人のつくり方』(講談社)、『大人になるほど愛される女は、こう生きる』(講談社)、『Theコンプレックス』(中央公論新社)、『なぜ、A型がいちばん美人なのか?』(マガジンハウス)など、著書多数

Column

齋藤 薫 “風の時代”の美容学

美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍する、美容ジャーナリスト・齋藤薫が「今月注目する“アイテム”と“ブランド”」。

2012.01.13(金)
text:Kaoru Saito
photographs:Yasuo Yoshizawa(still life)

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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