(2ページ目)バンコクと函館を結んだ奇縁とは？「世界料理学会」のおいしい楽しみ方

ガガン氏に誘われて「世界料理学会 in HAKODATE」へ

エキゾチックな建物が多い函館は、バルからバルへの移動途中でもお楽しみがたくさん！

1年半に1回開催されて6回目という「世界料理学会 in HAKODATE」。2016年は9月5・6日の開催だ。5月に、函館とは別に佐賀県の有田でも開催された。たまたまご縁があって有田に行って来たのだが、あまりに楽しかったし、おいしかったので、函館にも行くべきか迷っていた。

そこで詳細を確認したところ、スペシャルゲストにバンコクの「ガガン・アナンド」の名前が！それならメールでの質疑応答より、直接話を聴きたい。ということで、今度は函館へと飛んだ。

函館では、2日間にわたる学会が始まる前日、飲食店72店舗が参加して、街全体がバル街と化した。「バル」とはスペイン語で「バー」のこと。小さな田舎町だったスペイン・バスク地方のサンセバスチャンが、街全体の料理レベルを向上させたことにより、世界各地から観光客が押しかけるような街になったことに由来する。せっかくなので、学会よりも1日早く函館入りした。

「バル街」は、5枚綴りのチケットを3,500円(当日4,000円)で購入し、各店舗でピンチョスと飲み物のセットに交換できるというもの。私は気合いを入れて、2綴り購入！ホテルに荷物を置いて、さっそく街へと繰り出した。

大量の生ハムをスライスする「レストランバスク」の深谷宏治シェフ。ワインも無料で配られていた。この長蛇の列に並ぶか、もう1、2軒巡るかかなり迷った。

函館市民センターでチケットを受け取り、歩き始めた途端に長蛇の列を発見。生ハムとワインの無料配布だという。世界料理学会の発起人でもある、函館の「レストランバスク」の深谷宏治シェフが「バル街は楽しいぞ～！」「バル街は気前がいいぞ～！」と繰り返しながら、一心不乱に生ハムをスライスしていた。函館「バル街」恐るべし！

「パザールバザール」のメニューは、ラムとレンズ豆の赤ワイン煮。飲み物はビオワインも気になったけれど、仲上農園のトマトジュースをチョイス。仲上さん(写真左)が有機栽培で育てたトマトを搾ったのだとか。濃厚でおいしかったし、店の前で売られていたツヤツヤの有機野菜も大人気だった。

大正時代に造られた古民家を使った「久留葉」。メニューは、かえしで煮た下仁田のこんにゃく、知床鶏の柚香蒸し、らっきょうのチーズヨーグルト漬。飲み物のチョイスにあった日本酒「黒牛」も気になったものの、まだ2軒目なので(笑)、冷たいダッタンそば茶をチョイスした。

この列に並ぶと他のお店に行く時間が短縮されてしまうので、私は生ハムを諦めて、地図を片手に街へ。まずは、蔦が絡まる外観が気になった「パザールバザール」へ。2軒目は隣の大三坂にある「久留葉」へ。古民家の雰囲気がよかったから。ここで居合わせた地元女性ふたりにお勧め店を教えてもらった。

左：「祐鮨」では、700円相当のチケット1枚で、握り3貫と生ビールという大盤振る舞い。この日のネタはボタン海老、ブリ、マグロ。マグロは多少の当たり外れがあるそうで、私は運良く中トロをいただいた！毎回、閉店時間前に売り切れになるという。
右：ボリュームたっぷりの「ジョリージェリーフィッシュ」のステーキピラフ。

次は、彼女たちに勧められた「祐鮨」と「ジョリージェリーフィッシュ」へ。まずは前者で20人ほどの列の後に並んだ。待ち時間は15分ほど。後に並んでいた地元のご婦人ふたりとともにカウンターへ。噂に違わずおいしい！ここで、ご婦人たちに次のオススメ情報を伺う。やはり、地元の皆さんに聞くに限る！

続いて「ジョリージェリーフィッシュ」のステーキピラフ。ボリュームたっぷりで一気にお腹が膨らんだけれど、次の店まで歩くことになるのがバル街のいいところ。歩いているうちにまたお腹が空いてくる(笑)。

「祐鮨」で隣り合わせたご婦人たちに教えていただいた「洋風居酒屋南部坂」。こちらも大人気。メニューは、海峡活帆立のリゾットコロッケ、小海老の冷製ガーリックオイル煮、鶏肉とハムとシメジ茸のバジル風味。飲み物のチョイスにはオニオングラタンスープも。アルコールが廻ってきたのか(笑)、写真の手ぶれはお許しあれ。

次は、「祐鮨」で隣り合わせたご婦人たちお勧めの「洋風居酒屋南部坂」へ。さらに数軒巡り、最終的に9軒のお店を楽しむことができた。