トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート

トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート

バンコクと函館を結んだ奇縁とは?
「世界料理学会」のおいしい楽しみ方

 世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、交替で登板します。

 第140回は、まるで縁の遠そうな国内外の2都市を股にかけ、たかせ藍沙さんが美食の世界を探求します!

始まりはアジアのベストレストラン「ガガン」

「ガガン」はコロニアル調の瀟洒な白い一軒家。2階には個室もある。

 始まりはバンコクだった。スターアライアンスの上級ステイタスを取るためにマイルが少し足りなくて、アジアのどこかに行きたいと思っていた矢先、友人がバンコクの「ガガン」を予約したという。

 世界各国の料理評論家、有名シェフ、レストランオーナーなどの投票により、毎年選ばれているレストランランキング〈外部リンク〉の、「アジアのベストレストラン50」で、2015年、2016年と2年連続のナンバーワンとなったレストランだ。

 距離的にもちょうどいいし、何よりアジアのトップに選ばれたインド人が作るお料理に興味があった。さっそく予約の人数を増やしてもらい、フライトとホテルを手配した。こうしてたった1回の夕食のための(笑)、バンコク行きが決まった。

 バンコクのホテルにチェックインしたのは昼前。早速ホテル内のタイ料理レストランで大好きなパッ・バイ・ガパオ(ガパオご飯)のランチを済ませ、仮眠を少し。ナイトフライトの疲れを取って、シャワーを浴び、いざ、「ガガン」へ。

 タクシーが表通りから小さな路地を入るところで、「ガガン」のスタッフらしき男性が車を誘導してくれた。その先に白くて瀟洒な一軒家があった。

スモモのピクルスと、バケツに入れられたスモモとハチミツのソーダ。
カレーの香りがするポークビンダル。鳥の巣のイメージの盛りつけで。

 私たちの予約は2回転目の21時。レストランに着いたときには1階も2階もほぼ満席だった。テーブルに着くと、まず小さなバケツが運ばれて来た。そして次から次へと、手でつまむスナックが10種類も。スペースの都合で全てお見せできないのが残念!

左:カークラ(インド風薄焼きせんべい)と鰻のオープンサンド。
右:ウニとマンゴーのサンデー。一瞬びっくりする組み合わせだけれど、違和感なくおいしい!
左:スモークの中から現れたのは「チャコール」。ゲストが食べるまでは中身の説明をしないという、秘密の一品。
右:茶の湯の道具が運ばれて来た。お茶を点てるのかと思いきや、茶筒の中に入っているのは赤い粉。乾燥させたトマトだ。鉄瓶の中の液体はトマトから取った出汁。茶筅を使って仕上げられるのはトマトスープ! 「レッドマッチャ」という名の通り、赤い抹茶だ。

 ゲストが食べるまで中身を教えてくれない真っ黒なボール状のスナックがスモークの中から出てきたり、日本の茶の湯を模した手順で、テーブルでトマトスープを完成させたり。ピンクのドームを割るとデザートが出てきたりという演出もあって楽しい。しかも、驚きの演出がなされているものも含めて、全部おいしい!

「ランゴリ」という料理名は、インドでお祝いのときに使う飾りの模様のこと。メインディッシュのタンドリラムに添えられたマッシュポテトが、美しいランゴリ模様になっている。左側の紫の部分はサツマイモ、右側の赤い部分はビーツの色だ。
三段重ねのタイのお弁当箱に入っていたのは、「アイ・ウォント・マイ・カレー(私は私のカレーがほしい)」。締めはやっぱりインドカレー。右からラム挽肉のマサラ、チキンコフタカレー。ライスとナンの両方で楽しめるのもうれしい。
左:「ピーチスノーボウル」の、日本の桃を使ったというホワイトチョコレートのドームを割ると、現れたのはピーチメルバ。楽しい演出で盛り上がる。
右:「マンゴー・デュエット・ロリポップ」と名づけられたデザートは、マンゴー味のホワイトチョコレートでコーティングされた、マンゴーアイスクリームの串刺し。見た目に楽しく、濃厚なマンゴーの味がやみつきになりそう。メニューには「子供のころに好きだったアイス」との説明書きがあった。

 ガガン氏にご挨拶しようとすると、残念ながらこの日は不在とのこと。ところが、会計を済ませて階下に降りると、ホームページで見たことのある顔が。ガガン氏だ! 思わず「アー・ユー・ガガン?」と話しかけると「イエス!」と。たまたま夜遅くにお店に立ち寄ったのだという。

夜遅くお疲れのところ、笑顔で写真撮影に応じてくれた、オーナーシェフのガガン氏。

 とっさに「写真を撮らせて」とお願いすると、笑顔で応じてくれた。日本からメールしてあったインタビューのお願いをすると、「わざわざもう一度来なくても、メールで返事ができるから」と、すぐに個人アドレスを教えてくれた。

 ほんの少しの時間しかお話しできなかったけれど、ガガン氏は、すこぶるフレンドリーで魅力的なオーラを放っていて、お料理だけでなく、人間性にも魅了されてしまった。

Gaggan(ガガン)
所在地 68/1 Soi Langsuan, Ploenchit Road, Lumpini, Bangkok 10330, Thailand
電話番号 662-652-1700
http://eatatgaggan.com/

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2016.09.27(火)

文・撮影=たかせ藍沙

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