マッキー牧元の「いい旅には必ずうまいものあり」

マッキー牧元の「いい旅には必ずうまいものあり」

ハワイの最先端料理はどこも行列必至
米本土のトレンドを移植した最新2軒!

vol.13 ハワイ (2)

世界各地の料理文化への敬意が滲み出る

 今回は、今のハワイのレストランシーンを彩る2軒を紹介しよう。

 まず1軒は、ダウンタウンの「グロンディン・フレンチ・ラテン・キッチン」である。シェフは、ニューヨークの人気レストランのシェフだったジェニファー・クレッパーさんとアンドリュー・プレスラーさん。

シンサント農園の豚を使った料理。

 彼らのように、NYや西海岸で活躍していたシェフがハワイに移住してレストランを始めるというパターンがここ数年多くなり、それもあって第二次新潮流が生まれている。

 ハワイらしい、非常にフレンドリーでカジュアルなフレンチラテン。これは中南米料理とフランス料理のコラボレーションというコンセプトらしいが、食べてみれば中南米ラテン料理だけではなく、東南アジアエッセンスも入っていて、そこにフレンチのエッセンスを加えた料理が、実にユニークである。

 食材も、シンサント農園の豚、コレア農園のマスターグリーン、カウアイの海老などハワイ産の食材を使う。

モレの苦みと甘み、鴨肉の滋味、クリームのコク、香菜の香りが絶妙なところで均整がとれた鴨のコンフィ。

 鴨足のコンフィをメキシコ風モレソース(チョコレート風味のソース)で味付けし、香菜やライム風味のクリームとクレープに巻いた前菜は、モレの苦みと甘み、鴨肉の滋味、クリームのコク、香菜の香りが絶妙なところで均整がとれて、素直においしい。

ポワレしたスズキにはペルーのソースを。

 精妙にポワレされたスズキには、ほのかに甘くとても辛い、黄色いペルーの唐辛子、アヒマリージャのソース。これなどフランス×ペルーである。

 一方、「野生猪のレンダン」は、れっきとしたインドネシア料理(本場は牛肉)だが、レモングラスやクローブなどの香りなどを巧みに混ぜており、エキゾチックで品が漂う、個性的な料理となっている。

インドネシア風の「野生猪のレンダン」。

 また「自家製ベーコンのサラダ」の主役はベーコンで、豚脂の甘み強めな燻香が、チャイブを生かす。

「自家製ベーコンのサラダ」の主役はベーコン。

 タイ、ベトナム、ペルー、メキシコ等の料理のエッセンスを巧みに使った料理には、新しい料理で脅かそうという意志は感じられず、世界各地の料理文化への敬意が滲み出ていて、胸がすく。

 店は予約必至。週末ともなれば行列が絶えない人気店。客層は30~40代の会社員が中心で、にぎわっている。

Grondin French Latin Kitchen
(グロンディン・フレンチ・ラテン・キッチン)

URL http://www.grondinhi.com/

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2016.08.18(木)

文・撮影=マッキー牧元

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