脂がのったマグロはさまざまな部位で

 長崎県・壱岐の定置網で獲ったマグロが登場。120キロの大物だという。脂がしっかりのった中トロは、口のなかでとろけていく。

 佐渡島で上がったマグロは背トロの部分。背中に1カ所しかない貴重な部位だ。

これぞマグロ三昧!

 魅惑の時間は、まだまだ終わらない。

極上の雲丹に少々塩。
熊本県・天草のコハダ。
豊後水道の天然車海老は、大きいので2つにカット。尾のほうは塩だけで。

 「もっと召し上がれますか?」と、にっこりほほ笑む天本氏。

 受けて立ちましょう。

揚巻貝やハマグリなどの貝類にも、細やかな仕事が見え隠れ。
東京湾・富津の穴子は、煮たあとに炙りを施してある。ここで頂上が見えてきた。

 仕上げは、寿司店のデザートである卵焼き。

天本オリジナルのメレンゲを使った卵焼き。

 山芋の代わりに使っているのは、メレンゲ。なんと、パティシエの小山進氏からコヤマロールのメレンゲの作り方を教わり、生み出したと言う天本オリジナルの卵焼き。

 多くの料理人とのコネクションを持つ、彼ならではの〆なのだ。

 コースは基本2万円。通常はつまみ8品、握りが12以上提供されるというが、この日はつまみだけでも10品以上は出ていた。

 そのひとつひとつが魅力的で記憶に残る品ばかり。また、2万5千円や、3万円にアップグレードすると、もっとお楽しみがあるのだとか。

 すでに予約の取りづらい店になってしまっている天本。当然のように、次回の予約を入れてしまった。たらふくいただいた直後にもかかわらずだ。すると、今から受けられるのは10月だという。おお、秋から冬にかけての魚のうまい季節。

 ちょっと先だが、それはそれで悪くはないな。

東麻布天本(ひがしあざぶあまもと)
所在地 東京都港区東麻布1-7-9 ザ・ソノビル1階
電話番号 03-6885-2274
営業時間 18:00~24:00
定休日 日曜日
予算 コース 20,000円~
[2016年6月訪問]

Keiko Spice(けいこ すぱいす)
東京都生まれ。得意なディスティネーションはハワイと香港。普段は3日に1回のペースで焼肉を中心とした食生活。別名「肉の妖精」。

Column

新店来訪! 美味しい出合いに一番乗り

ニューオープン、シェフやメニューが変わった店、面白い企画を立ち上げた店……などなど、なにかと「新しい」店を一番乗りで紹介するページ。「美味しい出合い」にご注目ください!

2016.07.25(月)
文・撮影=Keiko Spice