ハワイ発の元祖グラビアアイドルといえば?

1976年に撮影されたクラリオンのポスターの前で同じポーズを決める、1996年のアグネス・ラム。

 そう、アグネス・ラムである。

 1975年、18歳にして初来日。中国、イギリス、アイルランド、ポルトガル、そしてハワイの血を引くエキゾティックかつ親しみやすい顔立ち、そしてグラマラスなプロポーションでたちまち人気を博す。まさにグラビアアイドルの先駆者といえよう。

 数年前、ネット上で死亡説が流れたが、ガセだったので胸を撫で下ろした。60歳を迎えた今も変わらず美しいのでまだまだ長生きしてほしい。

 アグネス・ラムは、『うる星やつら』のヒロイン、ラムちゃんの名前の由来となったことでも知られる。そういえば、アグネス・ラムと同じくハワイで育ったすみれ――石田純一と松原千明の娘ですね――は、リゲインエナジードリンクのCMに、ラムちゃんに扮して出演していた。

『うる星やつら パーフェクトカラーエディション(上)』(小学館)。この抜群のプロポーションは、確かにすみれと共通するが……。

 あのCMが放送された1994年当時、すみれがラムちゃんを演じるのはミスキャストだという批判も多かった。そして、俺にも確固たる意見がある。

 ラムちゃん役にふさわしいのは、すみれではない。あの女優だ。

最近何かと話題の彼女は、公式には年齢不詳ということになっている。

 そう、吉田羊である。

 ラムちゃんにしては年齢がいきすぎているとか、そもそもイメージが全然合わないとか、疑問符を頭に浮かべた読者も多かろうが、そんなことはどうでもいいんだよ。

 ラムといったら、羊に決まってんだろ!

ポール&リンダ・マッカートニーが1971年に発表したアルバム『ラム』は名盤。ウクレレで弾き語る「ラム・オン」は、ちょっとハワイアンな雰囲気も漂わせる(歌詞は全然ハワイに関係ない)。

2016.07.05(火)
文・撮影=ヤング
写真=文藝春秋