土窯で焼く本格派
スパイス香る「タンドリーチキン」
ヨーグルトとスパイスに漬けこんだ鶏肉を金串に刺して焼き上げるタンドリーチキン。緑色のお肉は、ミントソースでマリネしたもの。
日本でもよく知られているタンドリーチキン。日本で食べる場合は、インド料理レストランでナイフとフォークを使って上品に、でしょうか。マレーシアでは、レストランや大衆食堂はもちろんのこと、屋根なしのチープな屋台でも、タンドリーチキンが味わえます。それも、タンドール窯で焼き上げる本格派！
食べるときは、柑橘系の果物リマウをキュッと搾ってどうぞ。生の玉ねぎは箸休めにちょうどいい。ちなみに多くのマレーシア人は、カトラリーを使わず、右手で器用にむしって食べる。
左：タンドリーチキンは、インド系の店で提供されている。炭火の入ったタンドール窯で焼き上げる。暑さのせいなのか、窯が稼働しているのは夕方以降のことが多い。(写真提供：杉さん)右：クアラルンプールにある「SKコーナー」にて。調理するお兄さんたちはいつも楽しそう。(写真提供：山崎さん)
この3つの料理以外にも、マレーシアの鶏料理の豊かさといったら！ チキンライス、ローストチキン、アヤムルンダン(ココナッツミルク煮)、チキンカレー、チキンサテーなど多彩にあり、毎日鶏料理を食べても飽きません。マレーシアに行ったら、ぜひ鶏料理に注目してみて下さい。
マレーシアごはんの会 古川 音(ふるかわ おと)
「マレーシアごはんの会」にて、マレーシア料理店とコラボしたイベント、マレーシア人シェフに習う料理教室を企画・開催。クアラルンプールに4年滞在した経験をもち、『ニッポンの評判』(新潮新書)のマレーシア編を執筆。マレーシアごはんの会の活動のほか、情報サイト「All About」でのマレーシアライター、食文化講演も担当している。
オフィシャルサイト http://www.malaysiafoodnet.com/
Column
マレーシアごはん偏愛主義！
現地で食べたごはんのおいしさに胸をうたれ、風土と歴史が育んだ食文化のとりことなった女性ふたりによる熱烈レポート。食べた人みんなを笑顔にする、マレーシアごはんのめくるめく世界をたっぷりご堪能ください。
2016.06.15(水)
文＝古川 音
撮影＝古川 音、三浦菜穂子
