憧れリゾートの斜面を生かした演出とは?

海のブルーと一体になった、コンラッド・サムイのインフィニティプール。

 かつてはバンガローやこぢんまりとしたホテルが主流のサムイ島でしたが、ここ数年で随分と様変わりしてきました。グローバル展開をしている憧れのリゾートホテルが次々とお目見えしているのです。そしてこれらのプロパティにはいくつかの共通点があります。

 まずは、レセプションが海を一望するヒルトップにあり、ビーチへと続く斜面を生かしたロケーションであること。リゾートに到着した途端、目に飛び込むエメラルドの海の色に心奪われてしまいます。レストラン&バーなどのファシリティはヒルサイドやオンザビーチに配置。あらゆる角度から海を愛でられる仕掛けです。

バンヤンツリー・サムイのプライベートプールは島随一の広さ。

 そして、客室はプライベートプール付きの独立型ヴィラが主流。どちらのリゾートも、美しい調度品でまとめられた優雅なヴィラで、邸宅のような広さです。プールのサイズや全室オーシャンビューであることなどで、しのぎを削っているようです。

 緑に包まれたエレガントなフォーシーズンズ、ポップなデザインが楽しいWリトリート、ウェルネスに特化したシックスセンシズ、プライベートプールがいちばん広くハイドロセラピー施設が充実したバンヤンツリーなど、それぞれが個性的。

サムイ島の南沖に浮かぶマツム島。サムイ島からボートで20分ほどなのに、海の美しさがグンとアップ! コンラッド・コサムイでは無料送迎あり。

 そんな中、ユニークなのが島の南端に位置するコンラッド・コサムイ。

 斜面の麓のビーチが時期や時間帯によって消えてしまうため、沖に浮かぶコーラル島とマツム島へ無料のボートトリップを1日3回、行っています。コーラル島でシュノーケリングを楽しみ、遠浅の光輝く海が広がるマツム島でピクニック。ボートでわずか20分ほどですが、別天地のような美しさ。

マツム島へ1日ツアーで訪れていたファミリー。ローカルの若者もピクニックにやってくるそうです。

 サムイ島のリゾート選びは、どこにしようか、まったく嬉しい悩みが尽きません。

サムイ島
●アクセス バンコクから国内線で約1時間
●おすすめステイ先 フォーシーズンズ リゾート コ サムイ
URL http://www.fourseasons.com/kohsamui/

古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/4世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2016.05.07(土)
文・撮影=古関千恵子