「風景美術館」と呼ばれる絶景ホテルにステイ

「日本平ホテル」の客室からの絶景。庭園の向こうにに駿河湾と清水港、正面に富士山、彼方に伊豆の山々がある。

 宿泊したのは、市内から車で40分ほどの日本平県立自然公園に位置する「日本平ホテル」。ここを選んだのは、素晴らしい自然環境と景色があるから。「風景美術館」というコンセプトのとおり、ゲストルームやダイニング、ロビーから望む景色は、まるで一枚の絵のよう。

晴れていれば、正面には富士山が見えるはず。でも、これだけでも十分な絶景!

 客室は、庭園と海を望むガーデンサイドを予約。大きな窓の向こうに広がる絶景は、期待以上だった。ソファに座って景色を眺めるのもいいけれど、広々としたテラスで緑が薫る風を感じるのも気持ちがいい。

左:デスクやソファ、テーブルを配した「日本平ツイン」は45平方メートルとゆったり。窓の外には、刻一刻と変わる風景が。
右:アメニティーはフランスのタラソテラピーにも取り入れられているコスメブランド、アルゴテルム。

 ディナーはフレンチの「オールデイダイニング ザ・テラス」と、日本料理・寿司処の「富貴庵」と迷ったものの、フレンチをチョイス。アミューズから始まり前菜、駿河湾産地魚を使ったメインディッシュ、静岡産紅ほっぺ苺を使ったソルべのデザートまで、見た目も美しいコースをたっぷりと満喫した。窓の外はいつの間にか暮れて、清水港や街の明かりがキラキラと光り、いっそう贅沢な気分に。

左:前菜のホワイトアスパラガスとホタルイカのベニエ。自然とワインも進む。
右:メインディッシュに選んだのは魚料理。炙った駿河湾産太刀魚の香ばしさと口どけにうっとり。

 極上のディナーを楽しみ、快適なベッドでたっぷりと眠った翌朝は、敷地内の庭園を散策。木々やアート作品がしっくりと周囲の風景に溶け込んでいる庭も視界を遮るものがなく、やっぱり絶景!

 爽やかな散策の後は、朝食ブッフェへ。焼きたてパンに搾りたてのコールドプレスジュース、そしてエッグステーションでは桜えび入りのオムレツをオーダーして、旅の2日目がスタートした。

左:庭園から眺めたホテルの外観は、スタイリッシュ。
右:桜えびがたっぷりと入ったオムレツで朝から幸せな気分に。

 このホテルで忘れてならないのが、スパ。アメリカ生まれのナチュラルスパブランド、「スパ ペボニア・ボタニカ」が館内に併設されているのだ。素肌本来の持つ力を引き出すことをコンセプトに掲げた同ブランドのホテルスパは、日本ではここしかない。今回はあいにく時間がなくて体験できなかったけれど、次回はぜひトライしてみたい。

トリートメントに使われるプロダクトはすべて、植物や海洋由来の成分で作られている。世界330か所で展開している一流スパブランドだが、日本ではかなりレア。

日本平(にっぽんだいら)ホテル
所在地 静岡市清水区馬走1500−2
電話番号 054-335-1131
URL http://www.ndhl.jp/

2016.05.03(火)
文・撮影=芹澤和美