【次に流行るもう一曲】
FREAK「I Feel Good!!!!」

福岡を拠点に活動するR&Bグループ

伊藤 2曲目は地元福岡を中心にライブ活動をしているFREAKの「I Feel Good!!!!」。

山口 今回は2グループとも知らなかった。伊藤さんは本当に探索力上がってますね?

伊藤 FREAKは結構前からチェックしていました。4人組のR&Bヴォーカルグループなんだけど、イケメンなんて言葉が安っぽく感じるクールなビジュアルと、甘い歌声のギャップがいい。

山口 ジャニーズ・エンタテイメントのヒットプロデューサーだった伊藤さんが言うと、説得力ありますよ。

伊藤 特に双子の2人それぞれの、『北斗の拳』に出てきそうな厳つさと、モデルのような端正さ。完全に売りにするところなんだけど、あまり前面に出していない感じがまた硬派。じわじわと同性からの支持を得そうなタイプのアーティスト。ブランディングさえしっかりできれば、近いうちに東京でもライブやったりメディアにでてきたりしますね。あとは、硬派っていうキャラクターとどう付き合っていくかですね。

山口 博多は、数々のスターを産んできた日本一の音楽家の産地ですが、この分野の男性グループというのは珍しいですね。そろそろ全国区での展開を考える時期でしょうね。

伊藤 楽曲的には4人組のヴォーカルグループだけに、ボーイズIIメンを意識したような90年代のオールドスクールR&Bという感じ。でもなんで今、このクラシックR&Bなのかな? って感じはチョットする。これからR&B熱は高まりそうだから彼らに追い風は吹いているんだけど、EDMブームを経てやってくるR&Bブームをどうやって取り入れていくのかが、これからの彼らのミッションでありターニングポイントですね。

山口 今回初めて楽曲を聴いて、魅力は感じるけれど、これから日本のトップクラスにのし上がるとしたら、時代の先取り感は欲しいですね。ベンチマークはLDHということになるのだろうけれど、彼らができないことをやらないと難しいですね。これまでの楽曲もメンバー内で良い創作が行われているように感じますが、殻を突き破るには外部の血を入れていくのが必要な時期なのでは? と思いました。

伊藤 そうですね。

山口 伊藤さんアイデア無いんですか? CWF(コーライティングファーム/山口が塾長、伊藤が副塾長を務める「山口ゼミ」修了生による、作曲家チーム〈外部サイト〉)メンバーから提案させましょうよ。音楽的な挑戦とポピュラリティ獲得の二兎をガッチリ追うのが成功の秘訣でしょう。

伊藤 そうですね。R&Bの濃さではLDHに勝っているから、最先端のR&Bで次のムーブメントを作っていく存在になることです。歌とルックスは十分に持っているので、あとは時代をつかむことができるエンジンを持つこと。最高のクリエイティビティを持てれば、日本音楽のトップグループになることは可能だと思う。ちょっと考えておきますよ。それで提案してみましょう。提案書タイトルは“BREAK FREAK”です(笑)。近いうちに彼らの言うバリカタスタイルで、ナンパなダンスグループを蹴散らすっていうのも面白い!

山口 HIP HOPスタイルで韻を踏むなら、僕の提案書タイトルは“PEAK FREAK”で!

FREAK「I Feel Good!!!!」
エイベックス・インフィニティ 2016年5月11日発売
[CD+DVD]3,611円、[CD]1,000円(税抜)
■FREAKは、中垣悟、伊藤勇樹、伊藤元樹、森岡大地の4名が2012年に結成。2015年には、博多弁を取り入れた初の全国流通シングル「わかっとうけん」をリリースし、話題を呼んだ。グループ名は、メンバー全員が歌を熱愛するフリークであり、オーディエンスにも自分たちのフリークになってほしいという意味が込められている。
■「I Feel Good!!!!」作詞/Masaya Wada & FREAK 作曲・編曲/Masaya Wada
■オフィシャルサイトURL http://avex.jp/freak/

【動画サイト】
「I Feel Good!!!!」

URL https://www.youtube.com/watch?v=LFcWh-m8Eo0

山口哲一 (やまぐち のりかず)
(株)バグ・コーポレーション代表取締役、コンテンツビジネス・エバンジェリスト、音楽プロデューサー。「デジタルコンテンツ白書」(経済産業省監修)編集委員。経済産業省「コンテンツ産業長期ビジョン検討委員会」委員。国際基督教大(ICU)高校卒。早稲田大学在学中から音楽のプロデュースに関わり、中退。1989年、バグ・コーポレーションを設立。音楽プロデューサーとしてSION、村上“ポンタ”秀一のマネージメントや、東京エスムジカ、ピストルバルブ、Sweet Vacationなどの個性的なアーティストをプロデュースする一方、音楽ビジネスとITに関する実践的な研究を行っている。プロデュースのテーマは、新しいテクノロジーの活用、グローバル展開、異業種コラボレーション。2011年頃から著作活動を始め、国内外の音楽ビジネス状況の知見を活かし、音楽(コンテンツ)とITに関する提言を続けている。エンタメ系スタートアップを対象としたアワード「START ME UP AWARDS」をオーガナイズし、プロ作曲家育成「山口ゼミ」や「ニューミドルマン養成講座」を主宰するなど、次世代の育成にも精力的に取り組む、異業種横断型のプロデューサー。近著に『新時代ミュージックビジネス最終講義』(リットーミュージック)、『10人に小さな発見を与えれば、1000万人が動き出す。』(ローソンHMV)、『最先端の作曲法 コーライティングの教科書』(リットーミュージック・伊藤涼との共著)、『とびきり愛される女性になる。 恋愛ソングから学ぶ魔法のフレーズ』(ローソンHMV・伊藤涼との共著/「ラブソングラボ」名義)、『DAWで曲を作る時にプロが実際に行なっていること』(リットーミュージック)、『世界を変える80年代生まれの起業家 起業という選択』(スペースシャワーブックス)、『プロ直伝! 職業作曲家への道』(リットーミュージック)などがある。
Twitter https://twitter.com/yamabug
BLOG http://yamabug.blogspot.jp/
詳細プロフィール http://yamabug.blogspot.jp/2010/05/profile.html

伊藤涼 (いとう りょう)
音楽プロデューサー、ソングライター。「青春アミーゴ」などのミリオンセラーをプロデュース、後にフリーランスに。ソングライターとして、乃木坂46「走れ!Bicycle」、AKB48「ここにいたこと」などの作品がある。作詞アナリスト、フードミュージックプロデューサーとしても活躍。論理的で明晰な分析力に注目。著書に『作詞力 ウケル・イケテル・カシカケル』(リットーミュージック)、山口哲一との共著に『最先端の作曲法 コーライティングの教科書』(リットーミュージック)がある。
マゴノダイマデ・プロダクション http://www.mago-dai.com/
ブログ「伊藤涼の音楽」 http://ameblo.jp/magodai/
伊藤涼が主宰する作詞研究室リリック・ラボ 
https://www.facebook.com/lyric.laboratory/?ref=ts&fref=ts

 

Column

来月、流行るJポップ チャート不毛時代のヒット曲羅針盤

音楽ビジネスとITに精通したプロデューサー・山口哲一。作詞アナリストとしても活躍する切れ者ソングライター・伊藤涼。ますます混迷深まるJポップの世界において、この2人の賢人が、デジタル技術と職人的な勘を組み合わせて近未来のヒット曲をずばり予見する!

2016.04.29(金)
文=山口哲一、伊藤涼