(6) セールを利用して、リゾートに格安で泊まる

左:白砂のビーチを見下ろす80平米のスイート「バユセンジャ」が1泊26,000円。この価格には、空港までのリムジン往復と朝食が含まれる。
右:プールは大人向けとファミリー向けのエリアで分かれている。こちらは大人向けのプール。静かな時間を過ごすことができる。

 今回利用したリゾートはタンジュン・ルー。ランカウイ島ではダタイ、フォーシーズンズとならんで、長らく御三家といわれてきたリゾートです。過去2回はダタイを利用しましたが、2月はオンシーズンということもあり価格がかなり高く、エクスペディアでかなり割引率が高いセールを行っていたタンジュン・ルーに決めました。

 タンジュン・ルーはかなり長い期間にわたり、リノベーションを行っており、ほぼ半分の部屋をクローズしています。そのために割引率も高いようです。広さ80平方メートルのオーシャンフロントのスイート「バユセンジャ」が朝食つきで1泊約26,000円でした。

 ハワイで同じ条件ならその3倍はするのではないでしょうか。また、多少贅沢をするといっても、しょせん1泊しかしないので、出費もおさえられます。

タンジュン・ルー
URL http://www.tanjungrhu.com.my/

エクスペディア
URL https://www.expedia.co.jp/

(7) アーリーチェックインをうまく活用する

ランカウイ国際空港からリゾートのタンジュン・ルーまでは、無料送迎のリムジンで30分。途中でスーパーに寄り、ビールをゲット。

 タンジュン・ルーはすべてのゲストに空港からの無料送迎がついています。空港からリゾートまでは30分程度。リゾートのまわりには何もないので、ドライバーに頼んで途中スーパーに寄り、必要なものを手に入れます。

 ちなみにランカウイは免税となる島なので、缶ビールが80円程度ときわめて安く、ついつい買い込んでしまいました。

 タンジュン・ルーには午前9時に到着。翌日の午前9時30分にはリゾートを出なければなりません。しかし、到着した時点ですぐに部屋に入ることができたので、24時間30分の滞在時間いっぱい部屋を使うことができました。

 こうしたアーリーチェックインについて、リゾートは比較的甘く、部屋が空いていれば朝から使わせてくれることがよくあります。また、帰りのフライトが遅い場合も無料でレイトチェックアウトを認めてくれることがしばしばあります。

 ただし、ホテル側からしてみれば100%空きが確定しているアーリーチェックインのほうが歓迎すべきもの(可能性は低いが、レイトチェックアウトを受け付けた後に、新規の客が来る可能性がある)とはいえるでしょう。

(8) 事前にリゾートに関する情報を得ておく

タンジュン・ルーは夕陽が美しいことでも知られる。この時刻にはぜひビーチで散歩を。

 滞在時間が短い場合、その時間を有効に生かす必要があります。たとえばタンジュン・ルーの場合、多彩なアクティビティがあるので、それらを事前にメールで入手しておくことで、現地での過ごし方を先取りして決めることができます。

 また、旅行口コミサイトのトリップアドバイザーのホテルのレビューに目を通しておきます。今回はレビューを参考にして、リゾートに隣接した食堂でナシゴレンを食べることができました。こうした情報はタンジュン・ルーのオフィシャルサイトには一切書かれていませんから、重宝します。

トリップアドバイザー
URL https://www.tripadvisor.jp/

(9) 太陽の動きにあわせて行動する

 ランカウイ島のようなリゾートでは、夜の1時間の価値よりも、明るい時間の1時間の価値が高いといえます。ですので、あらかじめ日の出と日没の時刻を調べておき、朝は日の出とともに行動できるようにしましょう。

 特に超短期滞在の場合、こうした時間の使い方が重要になります。

(10) 疲労をためないようにする

ランカウイ空港に駐機するエアアジアの機体。空港が小さいので、ウェブチェックインを事前に済ませたうえで、預け荷物がなければ1時間前の到着で十分。超短期旅行では、こうした時間の節約が大きな効果を発揮する。
ランカウイの空港にはウェスティン・セントレジス宿泊者向けの専用ラウンジも。セントレジス・ランカウイは2016年4月6日にオープン予定。1泊10万円クラスが中心と、いままでのランカウイとは一線を画す価格帯となる。

 今回、現地1泊でランカウイ島に行ってきましたが、当初想定したほど疲労はありませんでした。最大の理由は往復ともエアアジアXで3席確保して横になれたことでしょう。

 さらに空港からリゾートまでの所要時間が短かったことや滞在先ではあまり身体を動かさずにくつろいでいたこと、昼寝をとったことも理由としてあげられます。また、旅行に行く前は意識的にあまり予定をいれずに睡眠時間を確保するように心がけました。

 休暇がとれないから海外に行けない。まして東南アジアのリゾートなんて……と思わずにチャレンジしてみてください。白砂のビーチがあなたを待っていますよ!

橋賀秀紀(はしが ひでき)
トラべルジャーナリスト。筑波学院大学非常勤講師。東京都生まれ。著書は『エアライン戦争』(宝島社)など。海外渡航歴は200回以上。執筆、講演の依頼、内容の問い合わせは、CREA WEB編集室まで。

 

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2016.03.31(木)
文・撮影=橋賀秀紀