一流講師陣から直接学ぶハワイの文化

 「いつやるの? 今でしょ!?」「やるなら今しかねぇ~♪」の境地になったら、「ポエポエ・ハワイアンカルチャーセンター」を訪れてみませんか?

 ハワイの様々な文化や伝統の素晴らしさを身近に感じてほしい、との思いから設立された施設で、ウクレレはもちろんのこと、フラダンスなどの伝統的ハワイ文化を一流の講師陣から直接学ぶことができます。

ドクター・トレイ先生がレベルに応じて優しく教えてくれます。

 今回紹介する講師は、癒しの雰囲気溢れるドクター・トレイ先生。七福神の中にいそうな笑顔が印象的ですが、侮るなかれ、実はこの方、日本でも絶大な人気を誇るミュージシャン、ジェイク・シマブクロを発掘した育ての親。ハワイでも著名なウクレレマスターなんです。

ハワイを代表するウクレレブランドを知る

 ウクレレと一口に言っても、質・値段などまさにピンキリ。初心者とはいえ、安かろう悪かろうは避けたいもの。いい楽器でいい音色を奏でたければ、ハワイを代表するメーカーに頼るのがベター。

 最初に紹介したいメーカーは、コアロハ。工房にはでき立てほやほやのウクレレが並ぶショップが併設されており、工房見学をしながら相談に乗ってもらい、お気に入りの1本を見つけることもできます。

一つ一つ丁寧に作られるコアロハのウクレレ。

 このメーカーでは、ウクレレ作りのすべての工程が手作業で、随所にコアロハ独自の技術とこだわりの製法が見られます。その工程を職人一人一人が責任もって守っているからこそ、コアロハならではのサウンドが守られているのです。

 製造の最後のひと手間は現在でも創業者のアルヴィン・オカミ氏、通称パパ・コアロハが担当する徹底ぶりで、一つ一つの音を確かめながら、弦が張られていきます。ハワイ固有のコア材を使ったウクレレは、小ぶりなボディサイズの見た目とは裏腹に、カラッとした大きな響きで人気を集めています。

某有名ミュージシャンが突如訪れる老舗メーカー

 一方、1916年に誕生したメーカーが、カマカ・ウクレレ。カイムキの自宅で創業者サミュエル・カイアリイリイ・カマカ氏がウクレレを作り始めたのがスタートで、その後すぐに「最高品質のウクレレだけを作っている」と評判になったレジェンド・メーカーです。

一本一本の弦を細部までチェックするクリス・カマカ。

 製作過程に機械を導入しているものの、そのほとんどが手作業で、1日に作られるウクレレは15本から20本程度とのこと。最終セットアップは3代目製造責任者のクリス・カマカが厳しくキラリと目を光らせます。カマカならではの豊かな音色と確かな品質は、こうして保たれているのです。

 そんな中、ぶらり途中下車的に突然現れたのが、何とジェイク・シマブクロさんご本人! その笑顔は、ワイキキビーチの反射よりもまぶしい! 彼はカマカのウクレレを愛用するミュージシャンの一人で、新しくオーダーするウクレレの相談にやってきたそうです。

 1世紀にも及ぶ歴史を持つウクレレメーカーは現在も世界中のミュージシャンから愛され、最高品質のウクレレを現在進行形で作り続けているのです。

2016.03.23(水)
文・撮影=「ハワイに恋して」