喫茶文化が愛されている台湾では、暮らしのなかに茶藝が息づく。“文人好み”といわれ、風雅とともにある台中の茶世界を訪ねる。

» 第1回 静やかな台中のオアシス「無為草堂」
» 第2回 典雅な美術館の茶どころ「秋山堂」

◆ 廣達藝苑 (グァンダーイーユェン)

蔡家のギャラリーを訪れ、憧れの名陶を手に入れる

2階には壷をはじめ、大ぶりの焼き物を展示する。

 美術園道はギャラリーやセレクトショップが並ぶアートエリアでもある。台湾の人間国宝とも呼ばれる陶芸家・蔡榮祐さんのギャラリー、廣達藝苑は11年前、この通りに面して開かれた。

左:棚の茶器は蔡家のものとセレクトのミックス。800元~
右:様々な柄を揃える布は張さんがプロデュースするオリジナル。テーブルに広げ茶器を並べるなど、茶席で活用できる。150元~

 建物は2階建ての一軒家となり、そこに榮祐さんと、同じく著名な陶芸作家である息子の蔡兆慶さんの作品を展示。そのほか、選り抜いた茶器や布類、茶葉なども販売している。

1階フロア。カウンターで茶がふるまわれることもある。契約農家から届く極品の茶葉を販売もする。

 ここで訪れる客を迎えるのは兆慶さんの妻、張翎哲さんだ。茶の師匠でもあり、2階の広間では教室も開く。

 「お茶は人と人とを結びつけるもの。お茶を共にすれば会話が生まれ、距離が縮まる。人間関係を円滑にするのです」と、茶を説く張さん。

左:2階の広間からは美術園道の木立を眺める。
右:美術園道に面するエントランス。建物は開業時にリノベーションされた。

 台中の郊外、霧峰の窯から生み出される蔡家の焼き物は、鈍色に艶めく釉薬と、生命力みなぎる佇まいが特長。店内では求めやすい小ぶりの茶杯も見つかる。茶を味わいながらの器選びも楽しい。

廣達藝苑(グァンダーイーユェン)
所在地 台中市西區五權西四街37號
電話番号 04-2371-5202
営業時間 12:00~21:00
定休日 日・月曜(臨時休業もあり)

文・取材=上保雅美
撮影=小野祐次
コーディネイト=トップタイワン・メディアファクトリー